オランダに戻り、ようやくブログを書けるほどに

エネルギーが補充されつつあります

日本では、持っていたエネルギー全てを費やした為

帰りの飛行機の中では、「日本の陣、終わった〜!」という

安堵感に包まれたのか、爆睡でした(笑)

満足感100%に対して疲労感も100%(苦笑)

今回も八百万の神々と会える事ができて

本当に幸せでした

日本の神は、生き物の心に住んでいる

それが人でもあり、動物でもある

会場でお会いできた皆様の中にも八百万の神が宿っており

本当に素晴らしい時間を過ごす事ができました

さて、日本の楽しい時間のお話はまた別の機会に♪

ブログアップも久々なので本日はジュエリーのご紹介です

ブログで軽い写真しかご紹介できてないので

いつもどおりの長々としたご説明ですが

この子の魅力を十分に書かせて頂きます♪

それでは、ご説明です

◆20世紀初頭◆

虹を宿したようなローズカットの優美な雫が
蒸し暑さに涼感を運んでくれる
20世紀初頭のドイツで製作されたラヴァリエール

エドワード王朝時代に流行したラヴァリエールは
メインストーンをオープンセッティングにしているものが多いのですが
この作品のように裏をゴールドで包んだ
クローズトセッティングのローズカットを用いているのはレア★

ローズカットダイヤモンドの中でも
美しい雫型は女性らしさを強調させるフォルム
加えて、クオリティーも文句なしの良質!
ここまで条件の揃った石は、見逃せません(笑)
もちろん、これだけシンプルなデザインですので
注目されるメインストーンは
魅力的で目を引く上等な石じゃないとね♡


モダンブリリアントカットに換算すると
約1.3ctの場面のある大粒のペアシェイプローズカット。
側面写真でお分りいただける通り
厚みのあるドームのような膨らみ★
特筆すべきはその透明度の高さと
溢れんばかりのディスパーション!
輝きなんてシャープ過ぎて光が差したところが
切れちゃうんじゃないかってほど(笑)
ルーペで観察してもインクルージョンが
ほとんど見受けられません(*詳細は下記説明をご参照)
白くシャープな光の揺らめきの中に
散りばめられた無数の虹のカケラ・・・
ルーペで石を覗いていると
まるでスパークする彗星を間近で見ているような
ダイナミズムに圧倒されます。
ミクロの世界の中に無限に広がる
「美」を封じ込めた石。

メインの石座部分は回廊を思わせる
透かし細工が施され
プラチナとゴールドの境目部分に
スッと彫りのラインが入っています。
シンプルながら全ての部分に「細工」という気が配られた
神経の行き届いたセンスの良い作り。

デコルテに乗せると動きにつれて
光の雫がゆらゆらとエレガントにDancing♪
この金属でできているとは思えない
スムースなスウィングや手触りにこそ
アンティークの作品ならではの一つ一つ丹精込めて
作られた上質感が宿っていると実感します

ダイヤモンドを支えるバー部分は
前面部分を極限まで余分な地金を削ぎ落とした
ナイフエッジの作りになっています。
この作品の2大エレメントをつなぐバーの部分の
存在感を極力抑えることによって
主役のダイヤモンドをより一層引き立てる構造★
全体的にシンプルな構成ながら
四角(枡留め)・丸・露型と異なるフォルムで
並べられた3つのダイヤモンドが
織りなす軽快なリズム感が心地よく安定した流れです

オリジナルのボックスクラスプには
市松模様状に端正な彫りが施され
クラスプにまで美を追求した
優雅な時代の名残を伝えています


[メインストーンのコンディション]
10倍拡大のルーペで見ると
中心のファセット向かって10時位の位置に
髪の毛ほどのごく細い極小のフェザーインクルージョンが
確認できますがかすめた跡のようなごく小さなもので
ルーペでも角度を変えつつ目を凝らさないと
見落としそうになるほど。肉眼では完璧にクリーン。
訓練された目ではほんのわずかに黄味を感じますが(特にサイド方向)
一般の方がご覧になる限りは美しい白に見えると思います。
もしほんの少し黄味を感じても
ディスパーションと照りの良さで気にならないです。

拡大写真で見るとダイヤの輪郭部分が
多少ゴツゴツとしていますが
ハンドカットのアンティークのローズカットの特徴として
許容できる範囲のもの。
ちょこっと針で突いたようなごくごく小さなチップが
ファセット稜線上に見受けられますが
これも肉眼では分りません。
美しさには全く影響しないごく微小なものです。

[脇石のコンディション]
向かって右側の表面にスクラッチ状に見える表面に
達したフェザーインクルージョンがあります。
拡大写真では大きく見えますが
肉眼では髪の毛がかかったように
見えるくらいの薄く細い傷です。
傷自体が比較的浅く
またダイヤ自体が地金面に水平に沈めて留める枡留めで
四方を地金で保護されているため、よほどの衝撃がなければ
割れの心配はないです。
3時方向の爪の付近に
やや大きめのナチュラル(原石の肌)が見えています。
いずれの特徴もアンティークローズカットの個性
として捉えられる範囲のもので
肉眼での美しさに大きく影響を及ぼすものではありません。

◆素材:ローズカットダイヤモンド、プラチナ、14Kゴールド
◆トップ全長:3.8cm
◆メインダイヤモンドサイズ 8.2mm×6.5mm *可視部分の厚み2.5mm (トップ全体の厚み4.7mm)
◆プラチナチェーン 42cm
◆20世紀初頭、オランダ